森六とスーパーカブ

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スーパーカブ人気を支えた合成樹脂―森六の主幹事業の夜明け

現在の森六の事業を支える樹脂製品。その始まりには、新素材への挑戦、ホンダとの出会い、自動車という新規領域への挑戦がありました。合成樹脂ビジネスから森六テクノロジーの始まりに迫ります。

高度経済成長期に誕生した合成樹脂ビジネス

1950年代半ばから始まった日本の高度経済成長。その一翼を担ったのが化学工業です。石炭化学から石油化学への転換期を迎えたとき、最初に注目されたのは塩化ビニールでした。塩化ビニール製品はその耐久性や加工のしやすさから、今までにない画期的なプラスチック製品として脚光を浴びます。靴や時計バンド、ハンドバッグといった消費材に加え、水道管、電線被覆、農業用フィルムなどの産業材にも用いられたことから、一般消費者だけでなく産業界からも関心を集めました。こうしたなか日本の塩化ビニール工業は、1959年にイギリスを抜いて世界第2位の生産量をマークするほど急速に成長しました。

森六では1949年、三井化学工業製の塩化ビニール製品を広く宣伝して市場開拓に尽力し、その大半を販売しました。これが現在に続く樹脂部門のスタートです。さらに、塩化ビニール類とともに使われる可塑剤や軟化剤、安定剤、それらを着色するための顔料や特殊染料なども営業品目に加わります。1958年には高密度?高強度を誇るポリエチレン素材「ハイゼックス」の特約店となり、業界紙に広告を掲載するなどして市場の開拓を進めました。

プラスチック展示会場のハイゼックスコーナー(1960年代)硬質ポリエチレンであるハイゼックスは、それまで主流だった軟質ポリエチレンとは性質?製法ともに全く異なります。森六はメーカー、販売会社ともに、販路拡大に向けて奔走しました。

写真:プラスチック展示会場のハイゼックスコーナー(1960年代)

二輪車から「樹脂加工メーカー」の歴史が始まる

一方その頃、本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)は、廉価な二輪車の開発に着手していました。軽量化に向けて鉄板部品の樹脂化を進めていたものの、ホンダが設計したフロントカバーは、大型かつ難易度の高いプレス加工が必要な形状であり、一体加工に苦戦を強いられていました。ホンダの技術者は、市場に出回り始めていた樹脂製の洗面器やコップからヒントを得て、量産性の高い樹脂を探していたといいます。そんななか、「ハイゼックス」の広告が目に止まり、森六に試作のチャンスがめぐってきました。しかし、森六が部品開発を開始した当時、樹脂成形メーカーのほとんどは日用品や雑貨品が主体であり、車両や工業部品を得意とするところは皆無でした。森六の樹脂課のメンバーはホンダへ部品を納入するために奔走します。成形現場に張り付いて何度も現物を確認し、試行錯誤を繰り返しました。

1958年8月、東京タワーが完成したこの年、ホンダから「スーパーカブ」が発売され、続く同年9月には、金属部品の多くを樹脂化したマイナーチェンジモデルが誕生。森六の樹脂部品は、この時のスーパーカブのフロントカバー、ツールボックス、バッテリーボックスに搭載されました。スーパーカブは、発売翌年の1959年には日本で販売された二輪車総台数の約60%を占め、1960年には月産2万台の大ヒット商品となりました。その勢いは日本国内に留まらず、海外でも人気を博しています。なかでも二輪車大国であるベトナムでは圧倒的なシェアを占め、「二輪車=ホンダ」と呼ばれるほど不動の存在です。誕生から60年経った現在もスーパーカブ?シリーズは世界中で愛され続けており、2017年には世界生産累計台数1億台を突破しました。この数字は、原動機(エンジンと電気モーター)で動くすべてのモビリティーの中で世界最高記録だといいます。

スーパーカブの部品開発から量産に関与し、その成功を支えた経験は、現在まで続くホンダと森六の信頼関係の礎となっています。1962年6月、ホンダは四輪車の生産を発表した際も、それに伴う合成樹脂部品の試作を森六は全面的に引き受けたのです。この時ホンダが発表したスポーツ車「S360」や、軽トラック「AK360」のうち、フロントピラーやコラムカバーなど複数の樹脂部品を森六が担いました。これが、のちに開設する自社工場の知識?技術の源泉にもなっています。

ホンダの軽トラック「AK360」森六は、1963年より四輪車への合成樹脂部品の納入を開始。360ccのエンジンを搭載した軽トラック「AK360」の内装?外装部品も手がけました。

写真:ホンダの軽トラック「AK360」

樹脂加工製品事業からさらなる事業の「幹」を育む

合成樹脂を材料とする成形品のものづくりビジネスへと挑戦し、誰も成功していない部品の樹脂化を成功させ、樹脂加工メーカーとしての機能を確立させた森六。その技術は森六テクノロジーへと受け継がれ、現在の主幹事業を担っています。これからも森六は次世代モビリティーをはじめとする新しいビジネスや市場を切り拓き、さらなる事業の「幹」を育んでいきます。

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